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私の温泉紹介
和歌山県、川湯温泉、ホテル山水館
都道府県名、地名、温泉地名など 入湯した旅館名(温泉施設名)
和歌山県東牟婁郡本宮町田代、 『川湯温泉 ホテル山水館
主な泉質、温度など 備考(注:文章や写真は当時の情報です)
ナトリウム、炭酸水素塩、塩化物泉、74.5度 この旅館のホームページは、ここからどうぞ。
川湯温泉、大塔川の清流
 「この前行った温泉は、川のど真ん中から源泉が湧いていて、自分の好きな大きさにスコップで掘って入るんや」、「えっ、そんなんあるんですか? どこの何と言う温泉?」

 私がこの川湯温泉の名前を知ったのは、もう30年も前くらいでしょうか、休憩時間中の先輩の何でもない会話からでした。私はそれまで、温泉といえば旅館の内湯か露天風呂しか入ったことありませんでした。

 それで、私のような温泉素人の考えでは、まず、川のど真ん中から源泉が湧き出ているなどと思いもせず、また、たとえあったとしても川の大きさや水量に負けて入浴できるほどではないのではと鼻から思っていました。

 当時、関心があって直ぐ調べるととしても、今のようなインターネットなどという便利なものがない時代ですから、ガイドブックか旅行チラシを見てみました。なるほど、先輩の言う通りに書いてあり、一気に行ってみる気持ちになりました。

川湯 ホテル浦島温泉概要」
 その機会は意外にも近く、しかも別の先輩2人と一緒に南紀旅行のコース(1985年7月14日から16日)で行くことになりました。まずは、大阪から出発して、那智の滝などをまわり勝浦で一泊し、次の日(7月15日)熊野川支流の瀞峡観光などをしました。

 私は、この旅行前まで「那智黒」と言えば食べる飴のことと思っていました。しかし、色々なお土産店で、もちろん飴もありましたが、那智黒と言えば真っ黒い「那智黒石(硯石や碁石など)なんだあ」と、新たに思いました。知らぬこととはいえ、お恥ずかしい限りです。

 瀞峡のウォータージェット船を乗った後、川湯温泉に着きました。ここの旅館は、当時『ホテル山水館』(現在名は、『川湯みどりや』です)で、泊まった部屋の真下に大塔川が流れていました。早速、3人で河原の温泉探検でした。

 しかし、探検と言う表現も必要なく、直ぐに川のど真ん中から湧いている源泉が見つかりましたし、そこかしこにスコップなどの道具もありました。手をつけてみると、熱かったです。おもしろがって、スコップで掘ってみることにしました。

温泉の源泉
 スコップの刃に石がガツンがつんと当てながらの作業でしたので、うまくいかないのですが、それでもしばらく掘っていると、浅いながらも”湯船”(?)みたいになってきました。

 タオルも着替えも持って来ていなかったので、足だけをつけました。これは、開放感あふれる温泉で、満点の星を頂く夜は本当にいいだろうなあと思いました。

 あと私たちが行った時季はありませんが、冬季限定期間で、この河原には50mプール規模の(千人同時に入れるくらいの)”仙人風呂”が作られ、なかなかの人気だそうです。このくらいの大きさになると源泉の温度が川の上流下流、左右によって温度が違ってくるそうで、なかなかのスケールを感じる話しです。

 旅館に戻り、河原の中の露天風呂(上と右写真)や内湯に入り、夕食を待ちました。また、壁には「川湯 ホテル浦島温泉概要」と書かれた温泉分析表(中央の写真)もありました。見てみると「泉質 ナトリウム、炭酸水素塩、塩化物泉、 温度74.5度、 玉子25分で煮上がる  湧出量1分間200L、1日約1500石」などと書かれていました。

 この川沿いの露天風呂には出発の朝にも入りましたが、澄んだ空気と大塔川の清流が思い出される温泉でした。この日、その後バスで十津川村の観光名所『谷瀬の吊り橋』(川からの高さ54m、長さ297m、鉄線橋では日本一長いつり橋)に行き、こわごわ渡ったのを覚えています。(掲載日:2005年3月11日)

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