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驚異のローマ建築、その3
 サンピエトロ寺院

サンピエトロ寺院
 ヴァチカンのサンピエトロ寺院には、86年2月と96年9月と2回行きました。寺院とその周辺は他を圧倒するような大きさで感動だけでなく、ぐったり疲れも感じました。

 この寺院はブラマンテやサッガロのプランもありましたが、その多くはルネッサンスの巨匠ミケランジェロの設計と言われています。完成までに約150年の歳月を要し、法皇の依頼により、ベルニーニも含めその時代の偉大な美術家、装飾家、建築家などが当たっています。

 まさしく、天才、巨人、巨匠と呼ばれている人達の知恵と汗の結晶寺院と言っても過言ではないでしょうか。

 どこからでも目立つクーポラの高さ約137m、直径42m、寺院の幅58m、全長約193m、天井高約45mあり、大きいとしか形容できません。

 しかし、中に入るとデカイと言う感じでけではなく、隅からすみまで不思議な静寂感、荘厳さ、さらには意匠の統一感(内部全体の一体感)などを感じます。

 寺院前のベルニーニ設計のサンピエトロ広場(直径240m、40万人収容)は両翼から手を広げて暖かく囲んでくれているようなデザインで、優しさがあります。

 左右2列に並んだ柱の数は合計284本で、広場内の白い点から見ると4本が一列に見えます。

 サンピエトロ寺院内にある「嘆きのピエタ像」やシスティーナ礼拝堂の「最後の審判」などは宗教の違いを越えて、何か胸打たれるものがありました。

(掲載日:2000年11月20日)


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