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聞いた言葉・第181回目、『友情で結ばれた絆は強いが、金で結ばれ集団は違う』

 

友情で結ばれた絆(きずな)は強いが、金で結ばれ集団は違う

  今回の言葉紹介の前に、この言葉が話された映画の概要紹介を先に書きます。 「ヤフー映画」紹介の「クリフハンガー(Cliffhanger)」ページには、1993年のアメリカ・フランス合作映画(主演はシルベスター・スタローン)とあります。また、この紹介ページには、クリフ・ハンガーのあらすじとして、次の<>内のことが書いてあります。

< 雪のロッキー山中を舞台に、紛失した1億ドルの現金を手中にせんとする武装強盗団と山岳救助隊員の戦いを描いたアクション大作。 ある日、ロッキー山脈からSOSが入る。山岳救助隊員がひとりで救出に向うが、それは雪山に散った3個の現金入りのトランクを回収するために 武装強盗団が張った罠だった……。舞台設定をフルに活かしきった垂直状況のアクション・シーンは実際に4000メートルの標高イタリア・ドロミテ山脈で撮影している。 「ダイ・ハード2」のL・ハーリン監督作品 >

 順序が逆になりましたが、、この映画の題名=クリフハンガー(Cliffhanger)の意味についてです。私が持っているカシオの電子辞書EX-WORD『ジーニアス英和辞典』によれば、次の<>内の通りに書いてあります。<(Cliffhangerの意味は) 1、最後まで結果が分からない競争  2、次回に興味をもたせるような場面で終わるラジオ(テレビ)の連続サスペンスドラマ>

 たしかに、この映画は、題名(英和辞典の和訳)通り、次からつぎへと武装強盗団と山岳救助隊員の戦いが展開されていきます。そして、武装強盗団内部では 何回となく内輪もめが起こり、言い合いや殺し合いまでしていきます。夜の山小屋では強盗団のボスみたいな者が、先ほどまでの山岳救助隊員の反撃に閉口したのか、人質のもう一人の山岳救助隊員に対して今回の言葉「友情で結ばれた絆は強いが、金で結ばれた集団は違う」 を言います。(詳細説明や、その後の展開内容は省略)

 あと、私は映画内容の評価は脇に置いて、クリフハンガーのテーマ音楽(トレバー・ジョーンズ作曲)が、急峻な山岳それも真っ白な雪の山脈にあった曲調で気に入っています。その調べは、まるで鷲か鶴が、4000m級の山の上空をゆっくり何回も弧を描きながら飛翔しているようなイメージさえ持ちました。

 本題の言葉に戻りますが、強盗団のボスの言った内容は、あくまでも自分たちの、しかも金だけで繋がった仲間割れの醜さを嘆いてのことでしょう。ただ、私は、この「友情で結ばれた絆は強いが、金で結ばれた集団は違う」の後半部分を聞いて、全く別の情景が浮かびました。それは、日本の政局(注1)や政党内の派閥(注2)争いの姿です。(先の二つの用語については、下記<>内の国語辞典・大辞泉を引用、参照)

 < (注1):政局=1 ある時点における政治の動向。政界の情勢。「―が行き詰まる」 2 首相の進退、衆議院の解散など、重大局面につながる政権闘争。また、安定政権の元では、与党内での主導権争い。多く、国会などでの論戦によらず、派閥や人脈を通じた多数派工作として行われる。  (注2):派閥=出身・縁故・利害・政治的意見などで結びついた人々が形成する排他的な小集団。特に、自民党などで特定の政治家のもとに結集している議員の集団。 >

 上記の国語辞典だけではなく、私は既に、この件について聞いた言葉シリーズ第124回目『金の切れ目が縁の切れ目ページにも、それに近いような内容を書いています。選挙時の公約、宣伝カーや演説会などでは、有権者(国民)に対し口当たりの良い「国民生活のために・・・」、「日本農業を守るために・・・」、「中小企業の安定のために・・・」などと、いつも約束されます。

 しかし、当選さえすれば前言はひるがえし、「これは国民のためにならないから実施しません」といった政策でさえ、平然とおこなわれています。また、国民の要望と矛盾するような内容も、あれやこれやの最もらしい理由を後付して強行実施されてきました。そして、本来ならば大変忙しい立場で同じ政党内では言い争いをやっている暇がないはずなのに、またぞろ国民とは無縁の派閥抗争が何十年間も繰り返されています。(このような争いは大政党だけでなく、小政党でも同様)

 これらの表面上の理由として、政策や意見の違いなどと言っていますが、その根底には自分たちに都合の良い権力争い、さらにもっとストレートな表現をすれば”利権争い”(金をめぐる争い)があるからだといわれています。ただ、さすがに日本の国会議員ですから映画クリフハンガーに登場する武装強盗団のようにピストルやマシンガンを使って殺し合いまではされていないようですが、見ようによっては銃器があるか、ないかの差のようにも写ります。

 また、本来は国民の立場にたって、”権力の監視役”の立場にあるはずの巨大マスコミまでも政策報道そっちのけで、政局や派閥争いをまるで「国民の一大関心事」のように毎回競って報道してきたのも長年の実績です。(2013年11月)現在、国民や国全体の将来にとっても大変重要なTPP、消費税、原発、米軍基地、憲法など多数の問題があります。

  このような重要問題は、何も現在だけでなく戦後の期間と限定しても約70年近く行われてきたのでした。それらは、総じて言えば国民の側に立ったものではなく、ほぼ全てが日本国の主権者でも有権者でもないアメリカと大企業追従の政治や政策だったと思えます。その方向になっていった原因の一つとしては、政党が個人献金や書籍販売収入などに頼らずに、企業(団体)献金、政党助成金さらには小選挙区制の弊害からきたと言われても仕方ないでしょう。(ご参考までに欧米では企業献金は原則禁止です)

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  一方国民の側では、東北大震災などの災害、原発事故、または解雇や倒産になりはしないかと不安を抱えながらも日常頑張っておられる勤労者や中小企業の苦労があります。それらの状況が、本当に分かる政党ならば最低でも政党助成金(国民が納めた税金)などは、もらおうとしないはずです。また、それらは一政党でも、その気になれば誰に相談しなくても出来るはずです。

  しかし、現実の政治では、先ほど述べた戦後政治の基本的な政策や政党の収入部分を、本来ならば根本的に変えていくかかが問われているのに、そこには触ろうともしない政治家ばかりが多く選出されているので、現在、国民のための政策を競うより、「言葉遊び国会、劣化政治(聞いた言葉シリーズ第142回目)になっているようです。

 そのような結果が、現在も国民や国全体が袋小路状態に入ってしまっています。このような今の政治状況が続けば、この袋小路状態は、より一層悪化して各方面や国民生活は、どうなっていくのか目に見えるようにも思えます。

  映画クリフハンガーで、金で結ばれた集団は最後はどうなっていったか、また常に山岳者(国民)の命を守ろうとしている山岳救助隊員達が強盗団との戦いによって、結果どうなっていったかは、ある面どうしても何かと重なってしまうのは私だけでしょうか。また、私は、この聞いた言葉シリーズで何回も重複して書いていますが、、「人は明日の天気は変えられないが、明日の政治は変えられる」との言葉もあります。

  クリフハンガーの和訳と同じように、現実の政治や政党の動きは次から次へと展開が激しいかもしれません。しかし、武装強盗団のボスが言った「友情で結ばれた絆は強いが、金で結ばれた集団は違う」との真実さを、いずれかの選挙で国民が証明しなければならないのではないでしょうか。


(記:2013年11月18日)

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